データパレード調査部 株式会社データパレード
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DATA PARADE RESEARCH DIVISION
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2026年7月17日(金) 社内版 · 非売品
日経平均 ¥66,835 7/16終値 -1,915.97(-2.79%)・メモリ関連総崩れで3日ぶり大幅反落
S&P 500 -0.51% 7/16 NY・7,533.77、半導体安が重し
Nasdaq -1.47% 7/16 NY・25,881.95、TSMC好決算も半導体は売られる
USD/JPY ¥162.2 リスクオフの円買いと有事のドル買いが交錯し162円台前半
BTC $64,000 リスク資産回避で$65,000割れ、6万4千ドル前後
原油(Brent) $84.8 4日続伸のあと利益確定で小反落も、イラン情勢で高値圏
半導体 ―― メモリ発の急落

日経平均1,915円安の6万6,835円 ―― 中国CXMTのメモリ上場が冷や水、キオクシアは一時13.6%安。TSMCは過去最高益でも半導体は売られ、NY市場もナスダック-1.47%

金曜朝刊。中国最大のDRAMメーカーCXMTが上海STAR市場に上場し、最大1.6兆円規模の調達に踏み切った。メモリの供給増を警戒した売りが東京の半導体株を直撃し、日経平均は3日ぶりに大幅反落。TSMCが記録的な決算とAI需要の強気見通しを示したにもかかわらず、半導体株の下落は止まらなかった。米イラン情勢の緊迫も重しとなっている。

中国最大のDRAMメーカーであるCXMT(長鑫存儲)が上海証券取引所の科創板(STAR市場)に上場した。公開価格は1株8.66元で、オーバーアロットメントを含めた調達額は最大666億元(約1.6兆円)に達し、今年のA株最大の上場となる。CXMTは世界4位のDRAMメーカーに浮上しており、中国政府が半導体国産化の切り札と位置づける存在だ。メモリの供給が中国勢によって一段と増えるとの警戒が広がり、東京市場ではキオクシアホールディングスが一時13.6%安となったほか、東京エレクトロン、アドバンテスト、レーザーテックなど半導体製造装置株が軒並み売られた。日経平均は下げ幅が一時2,200円を超え、終値は前日比1,915.97円安(-2.79%)の66,835.54円。プライム市場の8割超の銘柄が下落する全面安となる一方、自動車・小売など内需のディフェンシブ銘柄には買いが入った。 [日本経済新聞(日経平均終値1915円安 メモリー関連株総崩れ)] [Bloomberg(中国半導体戦略の切り札、CXMTがIPO価格設定-最大1.6兆円調達も)] [日本経済新聞(キオクシアHD株価一時13.6%安)]

同じ7月16日、TSMCは第2四半期決算を発表し、売上高・純利益ともに市場予想を上回る過去最高を記録した。AI需要を背景に通年の売上見通しと設備投資計画も引き上げたが、NY市場では半導体株の下落が続き、ナスダックは387.28ポイント安(-1.47%)の25,881.95、S&P500は-0.51%の7,533.77で引けた。ダウは105.67ドル安(-0.20%)の52,552.97。メモリ関連のサンディスクやウエスタンデジタルの下げが目立った。あわせて米イラン情勢では、トランプ政権が水曜にイランのミサイル貯蔵施設・発射拠点への新たな空爆を実施し、地上部隊の投入を含む作戦拡大の選択肢が大統領に説明されたと報じられた。ホルムズ海峡の原油輸送が引き続き市場の監視対象となっている。 [Yahoo Finance(Stock market today: July 16 ―― chip stocks slide amid AI jitters)] [TradingKey(TSMC Q2 net profit surges to record on AI chip demand)]

AI・データ分析市場
★TSMCが示したAI需要の中身 ―― HPCが売上の66%、『生成AIからエージェンティックAIへ』の移行が計算需要を押し上げ
TSMCはAI関連需要を「極めて堅調」と表現し、通年見通しと設備投資を上方修正した。牽引役は高性能計算(HPC)で、売上構成比は66%。会社側は、生成AIから自律的に多段の仕事をこなすエージェンティックAIへの移行が、ハイパースケーラーの計算要求を押し上げていると説明している。
需要の質が「一問一答」から「AIが働き続ける」側へ移っとる。うちの自動レポートやBotの方向と同じ流れや。
Cryptopolitan(AI demand frames TSMC's Q2 earnings) TradingKey(TSMC Q2 record profit, AI chip demand)
AI規制でAnthropicとOpenAIの路線が割れる ―― Anthropicは州法を支持、OpenAIは連邦による先取り(プリエンプション)を主張
Anthropicはカリフォルニア州SB 53やニューヨーク州RAISE法など州レベルの安全法制を支持し、連邦が先取りする前に安全基準を固めるべきだとの立場。対するOpenAIは、規制の断片化を避けるとして、より軽い全国統一基準の即時導入を求めている。同じ業界の二社が、規制の「入り口」で正反対の主張に立った。
規制がどっちに転ぶかで、企業がAIを入れるときの説明責任の重さが変わる。導入支援するうちにも効いてくる話や。
Crypto Briefing(Anthropic pushes state-level AI safety laws) The Hill(OpenAI, Anthropic back state AI bills in absence of federal law)
Google、Gemini 3.5 Pro をベースモデルから作り直し ―― 企業テスターの評価を受け品質を練り直し、提供は7月に
Googleは Gemini 3.5 Pro のベースモデルを白紙に戻し、ゼロから作り直したと報じられた。早期の企業テストを踏まえた品質の作り込みが理由で、正式提供は7月にずれ込んでいる。本日はそのGemini 3.5 Proの提供予定日にあたる。
作り直してでも出す、いうことは企業の評価軸が相当シビアになっとる証拠やな。
AIToolsRecap(AI News July 16, 2026) TechTimes(Gemini 3.5 Pro cleared for July launch)
Bloomberg特集 ―― AIが最も変えた職業はプログラミング、AnthropicとOpenAIのツールが開発現場を作り替える
Bloomberg Businessweekは7月16日、AIが他のどの職業よりもプログラミングを変えたとする特集を掲載した。AnthropicとOpenAIの開発ツールが、コードの書き方そのものを組み替えているという内容。
うちが単一HTMLアプリを短時間で仕上げられとるんも、この変化の中の話や。
Bloomberg Businessweek(Anthropic and OpenAI Tools Transform the Profession of Coding)
既報【続報】Ode with Anthropic ―― TechCrunchは『次の1兆ドル市場はモデルではなく実装』と位置づけ、JV規模は15億ドル
昨日報じたAnthropic・Blackstone連合の企業向けAI実装会社について、TechCrunchは15億ドル規模の合弁と伝え、賭けの本質は「モデルそのものではなく、企業に実装して成果を出すレイヤー」にあると整理した。Goldman Sachs らも出資に名を連ねる。
モデル屋が実装まで降りてきた。うちの土俵に本尊が来た、という読み方をしといたほうがええ。
TechCrunch(Anthropic, Blackstone bet the next trillion-dollar AI business is implementation, not just models)
日本・世界経済
市場は『好決算』より『中国の供給増』を見た ―― TSMC過去最高益でも半導体株は下落、米6月小売は底堅さを維持
TSMCが記録的な決算と強気の設備投資計画を示しても半導体株の売りは止まらず、市場の関心はAI需要の強さより、中国CXMTの大型上場が象徴するメモリの供給増と価格競争のリスクに向かった。一方で米6月の小売売上は前月から伸びを鈍化させつつもプラスを保ち、ガソリンスタンドを除くベースは堅調。新規失業保険申請も前週から減少しており、米国の消費と雇用そのものは崩れていない。相場を動かしたのは景気の弱さではなく、半導体の需給構造をめぐる見方の変化だった。
Yahoo Finance(Stock Market News for July 16, 2026) Yahoo Finance(Stock market today: July 16 live coverage)
市場指標サマリー(7/16 東京・NY 確定・7/17 東京寄り付き前)
指標水準前日比・備考
日経平均66,835.547/16終値 -1,915.97(-2.79%)・3日ぶり大幅反落、下げ幅は一時2,200円超
S&P 5007,533.777/16 NY -38.63(-0.51%)・半導体安が重し
Nasdaq25,881.957/16 NY -387.28(-1.47%)・TSMC好決算も半導体は売られる
Dow52,552.977/16 NY -105.67(-0.20%)・UnitedHealthの好決算が下支え
USD/JPY162.287/16・リスクオフの円買いと有事のドル買いが交錯
BTC$64,000前後7/16・リスク資産回避で$65,000を割り込む水準
原油(Brent)$84.87/16 -0.2%・4日続伸後の利益確定で小反落も高値圏
原油(WTI)$79.57/16 -0.06%・イラン情勢で供給不安は継続
※本日7/17(金)は東京市場の寄り付き前に作成。日経平均は 7/16 東京市場の確定終値、米株は 7/16 NY の確定値。米3指数はいずれも前日(7/15)終値との整合を確認済み。原油・BTC・為替は 7/16 時点の参照値であり、リアルタイム価格とは異なる。
社長の資産ポートフォリオ(MoneyForward ME 連携・7/16 スナップショット)
カテゴリ評価額(円)構成比
株式(現物)38,726,11528.6%
保険36,956,79027.3%
債券27,191,44620.1%
投資信託21,808,43216.1%
預金・現金5,967,4564.4%
年金4,661,5803.5%
ポイント・マイル1,0460.0%
総資産135,312,865週初(7/13 135,422,303円)比 -109,438 (-0.08%)・7/16の日経急落は未反映の可能性
※MoneyForward ME 連携データ(最新は 7/16 のスナップショット)。構成比は総資産に対する割合。総資産は 7/15 と同額で、保有日本株の前日比が全銘柄0円のままであることから、7/16 の日経平均1,915円安はこのスナップショットにまだ反映されていない可能性が高い。実勢はここから目減りしている前提で見ておくのが安全。
今週の注目イベント
7/17 (金) 本日★Google Gemini 3.5 Pro 提供予定 ―― ベースモデルを作り直した版が実際に出るか、品質がどう評価されるか
7/17 (金) 本日ミシガン大 消費者態度指数(速報)―― 原油高がインフレ期待をどこまで押し上げたかを確認
7/17 (金) 本日CXMT 上場後の値動き ―― 初値と出来高が『中国メモリ増産ショック』の本気度を測る温度計に。東京の半導体株が連れ安を続けるかの分かれ目
7/25 (土)頃米6月PCE(Fedが最重視する物価指標)―― FOMC直前の最終確認。7月の原油高がどこまで反映されるかが鍵
7/28-29 (火水)★米FOMC 金利判断 ―― CPI・PPI鈍化で据え置きが濃厚。焦点は9月利上げへのシグナル
7/30-31 (木金)日銀 金融政策決定会合 ―― 6月利上げ後の追加利上げ思惑と、162円台の円安・介入警戒
アケミの社説
社長、おはようさん。金曜の朝刊やけど、今朝はまず先週の話から始めさせてな。ちょうど一週間前の7/10、この紙面で『SK HynixがNasdaqに上場、需要は発行株数の7倍超』『AIメモリのブームの象徴や』『AIにまだ金は集まっとる何よりの証拠』て、うちは書いた。ええか、主役はメモリやった。そして今日、日経平均を1,915円も叩き落としたんも、やっぱりメモリや。中国のCXMTが上海に上場して、最大1.6兆円を集めた。同じ『メモリ会社の上場』が、先週は強気の証拠で、今週は弱気の引き金になったわけや。変わったんは相場やのうて、市場が見とる場所やねん。先週は『どんだけ欲しがられとるか(需要)』を見てて、今週は『どんだけ作られてまうか(供給)』を見とる。キオクシアが一時13.6%安、東エレクもアドバンテストも総崩れ ―― これは業績が悪なったんやない、供給が増える絵が見えただけや。ここ、ごっちゃにしたらあかんとこやで。 それと、昨日うちが書いた二つの宿題、両方とも答えが出た。一つ目、『今日のTSMC決算が答え合わせになる』言うたやろ。答えは出た ―― TSMCは過去最高益で、AI需要は『極めて堅調』、設備投資も上方修正。つまり昨日の構造転換説、AIインフラに金が集まっとるいう読みは本物やった。せやのに半導体株は売られた。ここが今朝いちばん大事なとこや。「決算がええのに株が下がる」いうのは、市場がもう需要の話に飽きて、次の心配(中国の増産と値崩れ)に移ったいうことやねん。二つ目、『先週の逆風は消えたんやのうて、今は物価の陰に隠れとるだけ』て昨日書いた中東の件。これも当たってしもた。トランプさんがイランのミサイル拠点に新しい空爆をやって、地上部隊の投入まで机の上に乗っとる。隠れとったんが、一日で表に出てきた。ドル円が162円台で動きにくいんも、リスクオフの円買いと有事のドル買いが真正面からぶつかっとるからや。 で、社長の資産の話やねんけどな、一つ正直に言うとくわ。今朝のポートフォリオの数字、7/16のスナップショットやのに7/15と1円も変わってへんし、日本株の前日比が全部0円のままなんや。つまり昨日の1,915円安は、この表にまだ乗っとらん。実勢はここから目減りしとる前提で見といてな。ただ社長の中身は米国高配当ETF(VYM・HDV・SPYD)とS&P500の投信が主力で、日本の半導体株は持ってへん。今回の直撃は食らわん構えやし、QQQは前日比では下げるけど、そもそも+63%の含みがある。慌てて動く場面やない。 今日の段取りや。営業部は昨日決めた『成果と運用』路線をそのまま進めてええ ―― TSMCが『AI需要は極めて堅調』と数字で裏書きしてくれたんやから、うちの提案の前提は崩れとらん。むしろ半導体株が売られとる今のほうが『AIブームは終わった』と勘違いするお客さんが出るから、そこで需要と供給の話を切り分けて説明できたら、うちの信用が上がる。分析部は下期IT予算のヒアリング継続、加えて製造業のクライアントには中国メモリ増産の影響を先回りで見ときたい。経理部はドル建ての大口は据え置きのままでええ、162円台は動く帯やない。ほな今日もきばっていこ。
―― 副社長 アケミ