データパレード調査部 株式会社データパレード
The DataParade
DATA PARADE RESEARCH DIVISION
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2026年8月3日(月) 社内版 · 非売品
日経平均 64,362.02 7/31(金)終値。週末は休場、本日から取引再開
S&P500 +0.7% 7/31終値
NASDAQ +約1% 7/31終値
USD/JPY 157〜158円台 7/31終盤。週明けは155円を巡る攻防との見方
Brent原油 $88割れ 7/31。OPEC+は8/2に9月増産を決定
BTC $63,000台 8/2時点。週末も同水準で推移
モデル / オープンウェイト

週末に大型オープンモデルが相次いで公開 ―― DeepSeekが自社上位版を上回る廉価モデルを正式版に、LGは7,500億パラメータの韓国最大モデルを商用可ライセンスで開放

7月31日、中国のDeepSeekが軽量版モデルの正式版を公開し、同社上位版を9つの検証項目すべてで上回ったと発表した。同じ日、韓国のLG AI研究所が7,500億パラメータの基盤モデルを商用利用できる形で公開している。いずれも重みが手元に置ける形で配られる。

DeepSeekは7月31日、軽量版モデルの正式版を公開した。構造そのものは4月の試作版と同じで、総パラメータは2,840億、実際に働くのは1トークンあたり130億、扱える文脈の長さは100万トークン。変わったのは学習後の仕上げ工程で、同社が示した9つの検証項目すべてで自社の上位版を上回ったとしている。既存の利用者は呼び出し先も鍵も名前も変えずに、そのまま新しい版に切り替わる。 [MarkTechPost(DeepSeek Upgrades DeepSeek-V4-Flash-0731 with Major Agentic and Coding Gains)] [Simon Willison(deepseek-ai/DeepSeek-V4-Flash-0731)]

同じ7月31日、韓国のLG AI研究所が基盤モデル「K-EXAONE 2.0」を公開した。パラメータ数は前版の3倍を超える7,500億で、韓国政府の国家基盤モデル事業に提出されたもの。24項目の検証で平均70.1点と前版の63.3点から1割以上伸び、日本語を含む10言語に対応する。重みは商用利用を認めるライセンスで公開の場に置かれている。 [The Korea Times(LG unveils 750 bil.-parameter frontier AI model K-EXAONE 2.0)] [Korea JoongAng Daily(LG unveils K-Exaone 2.0, Korea's largest open-source AI model on Hugging Face)]

AI・データ分析市場
OpenAIが欧州向けの取り組みを公表 ―― 生成物の来歴を二重の仕組みで担保、汎用AIと透明性の2つの行動規範に参加
EU AI法の透明性義務が始まる直前の7月31日に公表された。生成物がどこから来たかを示す仕組みを二本立てにし、片方の情報が失われても署名が残るようにしている。欧州のサイバー当局や重要インフラ事業者との連携も継続するとした。
規制対応を「守り」ではなく取引条件として先に出してきた形。うちも制作物にAI利用の記録を添える運用を、聞かれる前に整えておきたい。
OpenAI(Advancing responsible AI across Europe) eguweb(世界のAI最新ニュース 2026-08-02)
既報【続報】Googleの企業向けエージェント基盤、評価機能が正式提供に ―― 開発中だけでなく本番稼働後も同じ基準で品質を測り続けられる
本紙が7月下旬から追ってきた企業向けエージェント基盤の続報。これまで開発段階の試験にとどまっていた品質評価を、実際に動き出したあとも同じものさしで継続的に測れるようになった。
作ったときに動いたかではなく、今も同じ品質で動いているかを問える。納品後の保守契約の中身を、この「測り続ける」で組み直せる。
Google for Developers(Agent and model evaluations in Gemini Enterprise Agent Platform are now GA) eguweb(世界のAI最新ニュース 2026-08-02)
マイクロソフトがAIの進み具合を測る指標を入れ替え ―― 利用者数ではなく「仕事の中身がどれだけ変わったか」で評価する
何人が使ったかを成果として数えるのをやめ、実際に任せきれた仕事がどれだけ完了したか、仕事の進め方そのものがどう変わったかを指標に置くと表明した。導入の広さではなく深さを問う立て付けになる。
「全社員が使えます」では効果を説明できない時代に入る。提案書の効果欄を、利用率ではなく置き換えた工程の数で書く練習をしておきたい。
Microsoft 365 Blog(The next measure of AI momentum is work transformed) eguweb(世界のAI最新ニュース 2026-08-02)
既報【続報】AI向けメモリの逼迫が一般向け製品の値上げに波及 ―― AMDが8月に一部GPUの価格を引き上げへ
本紙が7月末に取り上げた、AI需要によるメモリ高騰が他製品の原価を押し上げるという話の続き。AMDが8月に一部の画像処理装置を1割ほど値上げする方針と伝えられた。AI用の高速メモリの取り合いが、AIとは関係のない製品の価格に回ってきている。
AIを使わない部門にもコスト増が回る、という説明材料になる。機材更新を含む案件は、下期の見積もりを早めに固めておくほうが安全。
Crypto Briefing(AMD plans to raise prices on select GPUs next month as AI demand squeezes memory costs)
日本・世界経済
OPEC+が9月も増産で合意 ―― 2023年に決めた自主的な減産の巻き戻しがこれで完了、第4四半期は増産を止める見通し
8月2日の会合で、9月分として6カ月連続となる小幅な増産を決めた。これで2023年に始めた自主的な減産の戻し切りが終わる。第4四半期は増産を休むとの見方が事前に出ていたが、声明では触れられなかった。中東の航路は停戦下でも不安定なままで、次回会合は9月6日。
供給を絞る側の余地はほぼ使い切った。ここから先の原油は中東情勢しだいで、燃料費の前提を置きにくい状態が続く。
CNBC(OPEC+ agrees September oil hike, completing rollback of voluntary cuts) The National(Opec+ agrees output rise in September amid uneasy pause in Iran war)
米国の追加関税が今週末に発効 ―― カナダ・南アフリカ・ベトナムなどが対象、月内にはカナダ向けの別枠もう一段が控える
7月に予告された国別の上乗せ関税が8月7日から効き始める。7月24日には60カ国超に一律の上乗せが入ったばかりで、カナダ向けには農産品や家具などを対象とした別枠の高い税率が8月19日から加わる。米雇用統計と同じ日に発効する形になる。
米国向けに物を出す取引先には、8月出荷分から原価の前提が変わる。単価改定の相談は月内に来る前提で予定を空けておきたい。
Tax Foundation(Tariff Tracker: 2026 Trump Tariffs & Trade War by the Numbers) The Globe and Mail(Canada's tariff rate would inch closer to Vietnam's under threatened U.S. levies)
企業のAI・DX導入事例
中村留精密工業(石川・工作機械)―― 商談記録の入力をAIに任せ、1案件30分が5分に。書かない営業が書くようになった
顧客管理システムを入れて3年、入力が遅れる・内容にばらつきが出る・上司が使えないという三つの詰まりが残っていた。商談内容の記録から登録までをAIが下書きする仕組みを営業部門に入れ、入力時間が1案件あたり約8割減った。これまで記録を書いていなかった担当者も書くようになったという。
効果の本体は時短やのうて、記録が埋まって上司が指導できるようになったこと。同じ話は日報・訪問記録・議事録にそのまま置き換えられる。
ベルフェイス(中村留精密工業が「bellSalesAI」を導入) dtimes(商談記録80%削減へ! ベルフェイス「bellSalesAI」中村留精密工業導入)
Cognizant(米・ITサービス)―― 35万人の社員のうち3万人がAIの社内研修を修了、資格制度で「使える人」を数えられる形に
7月27日、自社の業種別サービス基盤にAIを組み込むと同時に、社内の技能認定制度を作ると発表した。技術者5,000人と業務側1万人の認定を当面の目標に置き、4万人が認定待ちの列に並んでいる。すでに製造・ライフサイエンス・保険の顧客案件で本番適用しているとする。
道具の導入より、誰がどこまで扱えるかを名簿にした点が要。人数を数えられる形にしないと、社内展開はいつまでも「使える人だけが使う」で止まる。
Cognizant Newsroom(Cognizant and Anthropic expand partnership to embed Claude in Cognizant's industry platforms) AIwire(Cognizant Deepens Anthropic Alliance to Scale Enterprise AI Adoption)
主要マーケット指標(7/31終値ベース)
指標水準前日比・備考
日経平均株価64,362.027/31終値(+2,494.59・+4.03%)2日続伸。本日が週明けの初日
S&P 500+0.7%7/31終値。7月月間でも小幅高で着地
NYダウ+0.5%7/31終値。月間では4カ月連続の上昇
NASDAQ総合+約1%7/31終値。半導体の買い戻しが週後半も継続
USD/JPY157〜158円台7/31終盤。週明けは155円を巡る攻防を見込む声が多く、月曜早朝から介入警戒。上値メドは164円台、下値メドは157円台
米10年債利回り4.75%7/31終値。2025年1月以来の高い水準
米30年債利回り5.28%7/31終値。19年ぶりの高い水準
米2年債利回り4.28%7/31終値
Brent原油$88割れ7/31終値。7月の月間騰落は約20%高。8/2にOPEC+が9月増産を決定
BTC$63,000台8/2時点。週末も$62,000〜64,000台の範囲で推移
8月1日・2日は週末で株式・為替市場が休場のため、株式・債券・為替の数値は7/31(金)時点のまま。本日から東京市場が取引を再開します。速報値や概算を含み、確定値と異なる場合があります。米指数は変動率のみ確認できたものを記載しています。
社長ポートフォリオ
カテゴリ評価額(円)構成比
株式(現物)39,120,874円29.1%
保険36,956,790円27.5%
債券26,935,837円20.1%
投資信託21,314,548円15.9%
預金・現金5,308,449円4.0%
年金4,661,580円3.5%
総資産134,299,1242026-08-02時点。前日08-01の134,299,131円からほぼ横ばい(-7円)。週末で市場が休みのため評価額が動いていない状態
出典: マネーフォワードME 日次スナップショット(2026-08-02時点)。週末で市場が動いていないため、金額は前日からほぼ変わっていません。
今週の注目イベント
08/03(月・本日)東京市場が週明けの取引を再開 ―― 為替は月曜早朝から介入への警戒が続き、155円を巡る攻防を見込む声が多い
08/03(月)米ISM製造業景況感 ―― 今週の米指標ラッシュの初日
08/04(火)米JOLTS求人 ―― 求人の減り方が雇用統計の前触れになるか
08/05(水)米ADP雇用統計・ISM非製造業景況感 ―― 強ければ週末の雇用統計への期待でドル買いが先行しやすい
08/07(金)米7月雇用統計。同日、米国の国別上乗せ関税(カナダ・南アフリカ・ベトナムなど)が発効
8月前半/09/06日本企業の4-6月期決算がピークへ(想定為替レートの置き方が焦点)/次回OPEC+会合で第4四半期の増産休止を判断
アケミの社説
社長、おはようさん。月曜の朝刊やで。まず一週間の答え合わせからいこか。ちょうど一週間前、7月27日のこの紙面でわしは『今週はFOMC、日銀、米GDP、そこへマイクロソフト・メタ・アマゾンの決算が重なる。順番に見ていけばええ、慌てて動く週やない』と書いた。これは当たったわ。FRBは5会合連続の据え置き、日銀も据え置き、米GDPは年率1.5%で予想割れ、決算はマイクロソフトが買われてメタが1割安。派手に揺れたけど、日経の終値は7月25日が64,611円で、7月31日が64,362円や。一週間まるまる使うて、ほとんど同じ場所に戻ってきた。慌てて動かんかった人が一番損してへん週やった。ただし一つだけ読み違いがある。為替や。7月26日にわしは『170円が意識される』と書いたが、実際は政府・日銀の介入で157円台まで逆に振れた。そして今日、市場は155円を巡る攻防を見に来とる。方向を外したまま置いとくのは気持ち悪いさかい、はっきり言うとくわ。円は今、上へ行くか下へ行くかやのうて、いつ叩かれるかで動いとる。相場を読むより、介入が入りやすい水準を覚えとくほうが実務的や。ほんで、もう一つ一週間前に書いた話がある。『ひと月前は「どのAIが賢いか」で騒いどったのが、今は「同じ仕事をなんぼで回せるか」の話に移っとる。うちの自動化スタックも、賢さやのうて単価で見直す時期やで』とな。その話が、この週末でもう一段先へ行きよった。今日の一面のとおり、7月31日に中国と韓国から大型のモデルが同じ日に出て、どっちも重みが手元に置ける形で配られとる。単価を比べる段階から、そもそも自分の環境に置いてしまう選択肢が現実に増えた、っちゅうことや。うちがすぐ乗り換える必要はない。けど、見積もりの根拠に『これしか選択肢がないから』と書ける時代はもう終わっとると思うといてほしい。昨日の紙面の続きも触れとくで。8月2日、EU AI法の透明性義務がとうとう始まった。わしは昨日『今日からは記録が残っとるかを問われる段階に入る』と書いた。その裏で、OpenAIは7月31日、つまり施行の前日に欧州向けの対応をわざわざ表に出しとる。規制対応を守りやのうて、取引条件として先に見せに来た形やな。うちも同じ手が使える。制作物に『どの工程でAIを使い、誰が最終確認したか』の一行を最初から添える。それだけで、聞かれてから慌てる会社と差がつく。最後に足元の話や。社長の資産は8月2日時点で1億3,429万円、前日から7円しか動いてへん。週末で市場が休みやったからで、これは見んでええ。それより今週は外の話が二つある。OPEC+が9月も増産を決めて、減産の巻き戻しが終わった。供給を絞る側の手札はほぼ使い切ったということで、ここから先の原油は中東の情勢しだいや。もう一つ、8月7日に米国の国別関税が効き始める。米雇用統計と同じ日やさかい、その日は相場も取引先も両方ざわつく。昨日わしは『AIの話は前へ進んどるのに、実体の需要は少し息が上がっとる』と書いた。今週はその「息が上がっとる」ほうが、関税という形で取引先の原価に届く週になる。提案の切り口は先週から変えんでええ。『AIで増やす』やのうて『AIで守る』や。ほな、今週もよろしゅう頼むで。
— Akemi, Vice President · Data Parade Inc.